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〔2025〕


2025.02 吉見製麵どろとり

 

立った 立った クララが立った これ、ハイジやなくて、ペーターが言うたんやで

 さぁこれからという矢先に…。老舗製麺所の吉見製麺が月に1度、イベント時に屋台で販売する「タレラーメン」。それを紹介したんが2019年の4月号のこと。同じ頃、新町商店街にオープンしたレンタルスペースのアーキテンポに出店し、週に1度の販売に変更。そこで新しくメニューに加わったんがこの「どろとり」でっせ。月1から週1の営業になって人気に拍車がかかったのに、あのコロナ禍ですわ。イベントの中止や取引先の閉店が相次ぎ、製麺所の業績は悪化の一途をたどったんやて。それでも歯を食いしばって約4年間、同所での営業を続けてきはりました。

 インパクトのあるものを作りたい。人気のタレラーメンやったけど、イマイチ客足が伸びひんように。どろとりは、店主の吉見穣さん(55)が「何か目玉になるもんを」と考え抜いた末に誕生しました。シッカリ煮込んだ鶏ガラスープと、鶏肉と5種類の野菜をすりつぶして作られるスープ(その他、㊙もアリ)は、レンゲが立つほどドロドロで濃厚です。自慢の自家製麺にスープがまとわりついてきて、まるでカルボナーラやがな。実はアタシ、ドロドロやコッテリがダメなんです(寄る年波に勝てず、何日も胃もたれします)。でも、どろとりは鶏と野菜がベースなんで、後味が驚くほどスッキリしとるから大丈夫。それが爆発的な人気の秘密でもあるんやろね。

 背水の陣で臨んだ再スタート。2023年5月、福知山駅前に複合施設「銀鈴ビル」がオープン。吉見さんは祖父の代から70年以上続いた製麺所の看板を下ろし、入店を決意します。人気のラーメン店が軒を連ねる激戦区で、あえて勝負に出ました。今でも製麺所としての誇りを持ち続け、常に最高の麺に合う美味しさを追求し続けます。どろとりも、食べる度に味が良い方に変わるんは、そういう理由から。しまいに派生メニューの「どろ味噌」まで登場させるんやから恐れ入りまっせ。


 

【店舗情報】

吉見製麺

福知山市駅前町3 銀鈴ビル2F

営業時間/11:00~14:30(LO 14:00)、17:30~20:00(LO 19:30)

定休日/月・火曜


「どろとり」900円

 

 


2025.03 めんくいや 群鴨三昧

 

カモカモそうカモくせに なっちゃう カモ

 実はあの店がルーツ。大江町で美味しいと評判やった店が、現在地に移転してから約16年。国道沿いにあるのに、当初は「やってるの?」「何の店?」と思われたんですって。それもそのはず、国道に面した方からは入口や駐車場が見えへんから。「駐車場に車があると、『〇〇さん、こないだ行っとったなぁ』となるでしょ」と店主の畑光男さん(78)。お客さんのプライバシーを守るためのナイスな気遣いですな。アタシも外回りをしますさかい、そのありがたみはようわかりますわ。ちなみに、畑さんはかつて荒河にあって、アタシも幼い頃に行ったお店を始めはった方でっせ。

 一番人気のメニュー。気に入ったメニューがあると、ついついそれしか注文せぇへんアタシ。この「鴨三昧」もそうですわ。だって国産の鴨肉を使った鴨そば、鴨肉のたたき、鴨肉のみぞれ和えがいっぺんに味わえるゴージャスさで、しかも美味しいんやもん。鴨そばの汁はマイルドでやさしい味付け。鴨肉の旨味のジャマをせんと、互いの味を引き立て合っとるようやん。ほのかに感じる甘みは鴨の脂によるもの。鴨肉のたたきを作った時、フライパンに残った脂の上澄みだけを丁寧にすくい、鰹節と昆布の出汁に加えてはるんやて。まさに美味しさの秘密っちゅうヤツですな。実はこの脂が健康にエエそうで、女性に人気なんやとか。風味豊かなたたきも、わざわざ「脂身の多いのを♡」と注文する方があるっていうんやから、いやはや恐れ入りまっせ。

 古民家風の広くて落ち着く店内。かつて、まったく畑違いの大型バイク専門誌に掲載されたことがあって、それから5~6年はバイカーによる団体の予約が多かったんですって。「何十台も駐車場に並んだハーレーは圧巻でした」と笑顔で話す畑さん。その名残なのか、今でも遠方からのお客さんが多いんやて。きっと、この味に魅せられて、クセになってるんとちゃうかな? いやぁ~100%SO…かもね!


 

【店舗情報】

めんくいや 群(むれ)

福知山市上天津1798-7

営業時間/11:00~15:00(LO 14:30)、17:00~20:30(LO 20:00)

定休日/火曜・第4水曜


「鴨三昧」1,750円

 

 


2025.04 コピートス・デ・ニエペドリップコーヒー&ショコラテリーヌ

 

アラブの偉いお坊さんやなく エクアドルの青年に 教えてもろた♪

 オーガニックって何やねん?昨秋オープンした、エクアドル産のオーガニックコーヒーが楽しめるお店。切り盛りするんはエクアドル人のホルヘ・エンリケ・ゴメス・ベナルカサルさん(28)と波多野愛子さん(31)夫婦です。エクアドル産のコーヒーは、オーガニックに敏感な国には輸出されるもんの、認知度は高いとはいわれへんのですって。「高品質なこのコーヒーを広めたい」と、種から一杯のコーヒーになるまでを学んだ若い夫婦が気張ってはりまっせ。  生産者が見えるコーヒー。大きなカップにタップリと注がれたコーヒーは、実にやさしい味わい。余計な苦味や酸味、雑味なんかを感じさせへん美味しさは、コーヒー豆本来の味を楽しめますわ。生産者と収穫日が記載され、はるばる地球の裏側から届くコーヒー豆。その生豆の状態を見極めて、豆の持つ良さを最大限に引き出すよう、ホルヘさんが焙煎してはります。コーヒーをタップリ注ぐんはエクアドルの文化で、「ゆっくりしてくださいね」という気持ちの表れなんやとか。

 コーヒーに合うことが大前提。愛子さんが手作りする甘さ控えめなショコラテリーヌは、チョコレートの風味が濃厚でシンプルな美味しさ。第一印象は、「まんま生チョコやん!」。コーヒーのお供に最適やけど、決して脇役的な存在やあらへん。野球でいうたら王と長嶋のON砲みたいなもんやね。製菓はほぼ独学やいうんやからビックリしますわ。

 夫婦の日常会話はスペイン語。青年海外協力隊で愛子さんがエクアドルのコーヒー生産者協会へ派遣され、そこで働くホルヘさんと出会いました。ホルヘさんは来日するにあたり、南米との文化の違いに馴染めるか不安やったそうですが、今ではそれがウソみたいです。夫婦で穏やかに会話をしながらコーヒーを淹れる様子は微笑ましく、何とも言えんほのぼのした雰囲気を醸し出しとります。そんなムードに包まれると、アタシも心うきうき、ルンバを踊ってしまいそうですわ。 ※化学的な薬品などの使用を控えて、できる限り自然な方法で生産された食品や製品の生産方法のこと。


 

【店舗情報】

Copitos de Nieve(コピートス・デ・ニエペ)

福知山市内記5丁目65-6

営業時間/8:00~17:00

定休日/木曜


「ドリップコーヒー&ショコラテリーヌ」各550円

 

 

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