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〔2022〕
- 1月 フィールド「おやさいランチ」
- 2月 ヤキイモマン「やきいも」
- 3月 Cocona「おまかせランチ」
- 4月 キッチン マルイ「油淋鶏定食」
- 5月 ほほほのほ「日替わりランチ」
- 6月 カノア クリップ「からあげランチ」
2023.6 カノア クリップ「からあげランチ」
土曜夜店は子どもだけで行ったらアカンのやで! (ローカルな昔話でスマン!)
「サーファー通り」って知ってはります? アタシらの幼少時代、北口側の駅前って、向かい合う「さとう」と「ファミリー」っちゅう2つの大型ショッピングセンターが鎬を削っとって、ホンマに賑やかでした。で、両店の間にある通りを、それぞれの店名の頭文字を取って「サーファー通り」と呼んでたんですわ。アタシは今でも頑なにそう呼んどります。夏の土曜日にあった土曜夜店は、中高生のデートスポットでもありましたね。
ご飯だけでも勝負できる米!そのサーファー通りに昨春、忽然とオープンしたのがこのお店。おにぎりをメインにした、この辺じゃ珍しい「おにぎりカフェ」です。お米は綾部市郊外の契約農家から仕入れるコシヒカリ。それを丁寧に炊き上げ、ご飯を型にはめ、優しく握って仕上げます。お米の美味しさはもちろんやけど、ホロッと崩れる握り加減が絶妙なんですわ。ほのかに甘味も感じる塩味は、宮城の「伊達の旨塩」によるもの。国内外の塩をアレコレ取り寄せ、その中から選んだ逸品。具材は梅、明太子、ちりめん、サケ、こんぶ、とりそぼろからお任せで。
カラアゲニスト※が絶賛。旨味がタップリでサクっとジューシーな鶏もも肉の唐揚げ。下味にニンニクを使わへんのは女性客が多いことへの心遣い。日替わりの小鉢にも気合いが入ります。今回、冷奴の薬味には自慢の梅ひじきを。これからの季節は冷奴推しやから、薬味も徹底的に工夫するんやて。そうそう、食後のコーヒーにもこだわりがあるんは、あくまでもカフェやという信念があるから。
お弁当もエエで。夜の営業時には、唐揚げをアテにお酒を吞みたいし、〆におにぎりって最高ですやん。土曜夜店のデートで行きたかったなぁ(見栄張っとります)。予算に応じてお弁当もOKやから、何ぞの行事やお出かけ時にオーダーしたろ。
※誰でも活動できる唐揚げ愛好家のこと。
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【店舗情報】
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2023.5 ほほほのほの「日替わりランチ」
「優しい時間」ってドラマ知ってはりますか?
「ランチでエエね?」初めて訪れた時、いきなりかけられた言葉。常連客も一見客も関係なし。当たり前に来て、当たり前にいただく。そんな空気感がとても心地エエんです。店内の明るさは、決して視覚的なもんだけやありません。
本物の良いものを提供したい。2019年7月にお店を開いた大槻富美子さん。地元産の米と野菜を使い、料理はとことん手作りにこだわります。味噌まで豆から仕込んで作るっていうんやから、いやはやホンマに恐れ入ります。「季節を感じてもらいたい」と旬の食材を使い、少し手の込んだ家庭的な料理でもてなしてくれます。
体にやさしい料理。和洋中、寿司、麺類…料理のジャンルはさまざま。毎日通う人もいるから、栄養バランスと同じ料理が続かないように気を配ります。「儲けよりも『美味しい』と言うてもらいたい」と、このクオリティで2月までは650円で提供されとりました。さすがに物価高騰の波に抗いきれず、苦渋の決断で3月からは750円に値上げされたもんの、常連客は「これで安心して来られるわ!」と笑い飛ばします。
ほほほと笑える憩いの場に。忘れたらアカンのが食後のコーヒー(+200円)。「はい」と目の前に置かれたコーヒーミルで、自分で豆をガリガリと挽くんですわ。それを1杯ずつ丁寧に淹れてくれるんですから、そらぁ味も香りも格別でっせ。ジャズが静かに流れる店内には、見知らぬ客同士が自然と仲良くなれる愉快な雰囲気で溢れとります。
心が豊かになる音楽とコーヒー。「いろんな人とのふれあいが楽しいし、いろんなドラマを見せてくれます」と笑顔で話す大槻さん。ドラマといえば、寺尾聰が主演の「優しい時間」に登場する喫茶店も客が豆を挽いとったし、客同士の会話も賑やかに弾んどったなぁ。そんなことを思い出させてくれるお店ですわ。
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【店舗情報】
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2023.4 キッチン マルイの「油淋鶏定食」
十六文キックのような美味しさ
自然豊かな里山。大江町と隣接する綾部市郊外の物部地区。府道9号沿いに佇む1軒の古民家がキッチンマルイです。エラい遠くやと感じますが、福知山の市街地からでも車で中丹広域農道~府道と走れば意外と近いもんです(個人の感想です)。
地元のブランド鶏。揚げた鶏肉に刻んだ長ネギと醤油ベースのタレをかけた中華料理の油淋鶏。アタシも大好きで、アチコチでよう頂きます。それぞれのお店の味っちゅうもんがありますが、ココの油淋鶏の味はアタシの中でダントツ。使うのはシッカリとした歯ごたえと旨味が特徴の上林鶏。皮はパリッパリやのに、身はジューシー。どないしたらこんなに見事な調理ができるんやろ? 香味甘酢ダレのサッパリした風味と相まって創造される味わいは、まさに驚愕の美味しさでっせ!
店舗は元たばこ屋。調理の仕事に携わり、いずれは自身の店を始めたいと考えていたオーナーの坂根行美さん。たまたま身内が購入した土地に建っていた建物を見て「コレや!」。それを譲り受け、仕事の傍ら約2年をかけて家族らとリノベーションし、昨年6月にオープンしました。店内のテーブルや骨とう品等は知り合いからもらったもの。それらがまた何ともいえんエエ雰囲気を醸し出しとります。
家族も絶賛!油淋鶏は坂根さんが家庭で作っているそのままの味。家族が「お母さんの油淋鶏が本物」といい、誕生日にも必ずリクエストされるとか。メニューを決める時も、真っ先に推されたんやそうです。上林鶏っちゅう地元の最高の食材に、家族に注ぐ愛情もプラスされとるんやから、そらぁ美味しくないはずがありませんわな。決して派手さはないけどメチャクチャ美味しいって、見た目は地味やけど実はよう効くジャイアント馬場の十六文キックみたいですやん(わからん人は自分で調べなはれ)。
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2023.3 Coconaの「おまかせランチ」
医食同源を地でいく店
ホンマにごめんなさい。最初に謝らせてもらいます。店の前はしょっちゅう通ってましたから、その存在はよう知っとりました。でもね、病院の売店やろっちゅう認識でしかあらへんかったんですわ。ほんで、スルーし続けとりました。
SNSで話題沸騰。最近、アタシも参加するSNSのグルメ系グループで、ココのランチが紹介されました。料理の画像を見た瞬間、想像をはるかに超えるクオリティーの高さに「何やコレは!?」。店のインスタグラムにも、そんな料理がズラリと並んどります。己の認識の甘さを悔いると同時に、すぐに飛んで行きましたがな。
多種多彩なラインナップ。この日のメイン料理は煮込みハンバーグ。ハンバーグに目がないアタシは無条件で食いつきます(ハクション大魔王か⁉←って、わからへんか)。目玉焼きの焼き加減もバッチリ。半熟の黄身をソースにからめると美味しさが倍増しまっせ。手作りのメイン料理は日替わりで、和食、洋食、中華とジャンルはさまざま。焼き物、揚げ物、煮物、時には丼物や麺類、カレーの日なども。肉料理が続いても、昨日が鶏なら今日は豚と、同じ食材が続かへんように心がけてはります。
料理人の持ち味を発揮。バラエティに富んだ副菜も手作りで、毎日3、4品が並びます。もちろん前日と同じものは出てきませんし、バランスもシッカリと考えられとります。これは通院している方や看護師、職員等、毎日のように利用しはる多くの方々の健康への気遣いでもあります。2人の調理担当者が交代で作る料理は、それぞれの個性が出とるから、それを楽しむのも面白いもんです。
客の大半を占めるのは年配の方。やっぱり元気な証拠。おまかせランチは結構なボリュームがあるのに、みなさんペロリと平らげてはります。いや、アタシかてお腹がパンパンになるのにでっせ。こないだなんか、隣に座ったおばあちゃんが隠れ人気メニューのケーキセット(シフォンケーキとアイスクリームがドンッ!)までいってはりましたわ。アタシも元気で頑張らなアカンなと、強く感じた昼下がりです。
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2023.2 ヤキイモマンの「やきいも」
来たぞ我らのヤキイモマン
「ヤキイモマンを見たで!」今からちょうど1年ほど前、アタシの周りでにわかにそう騒がれ出しました。ヤキイモマン?サッパリわからへんアタシが、神出鬼没の石焼き芋屋やと知ったんは、それからしばらく後のことでした。
こだわり過ぎひんのがこだわり。焼き芋いうたら乾いた茶色やと思っていたら、皮が赤くて艶もありますやん。剥くか否かを悩むまでもなく、皮ごとかぶりつきます。瞬間「ペースト?」と思わせるほどのシットリ感と美味しさに目を見張ります。口の中の水分を奪われたり、喉が詰まったりするようなこともありません。使う芋のメインは、気に入った契約農家から仕入れる茨城産の紅はるか。「美味しい芋とのめぐり合わせが大切ですね」とオーナーのヤキイモマンさん(本名と年齢は不詳)。腕よりも芋という謙虚な姿勢が男前やわ。
アナタも経験ありません?「い~しや~きいも~♪」の声に勇んで家から飛び出し、いざ買おうとしたら目玉が飛び出そうな金額やったことが。お品書きのない寿司屋ならともかく、まさか焼き芋屋で…。その点、ヤキイモマンは安心です。大500円くらい、中400円くらい、小300円くらいとリーズナブルですから。現金販売なのは、焼き芋を買いにくる子どもにもお金の価値観を知ってほしいからやそう。
地元のお客様とのつながりを大切に。昔ながらの懐かしさと進化した新しさを兼ね備えた焼き芋屋をめざし、各地の焼き芋屋を食べ歩いたヤキイモマンさん。その味は老若男女を問わず愛されます。SNSで販売情報を発信するので、今では常連客も多数。「スーパーで買うものより本気で甘い!」と30代女性の常連さん。食べず嫌いやったお子さんが、この焼き芋だけは食べるようになったんですって。「人生の中で自分もお客様も楽しかったと思える時間を、焼き芋を通して過ごしていきたい」とヤキイモマンさん。みんなの笑顔のために今日も黄色いイモワゴン(勝手に命名)を走らせるのであった。
【店舗情報】
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2023.1 フィールドの「おやさいランチ」
子どもにも食べてもらいたい健康的なランチ
覚えてはる方も多いんとちゃいます?本誌のクーポンに載っとった、圧倒的なビジュアルを誇る「牛ハラミのステーキ丼」。大好評やったランチ営業でしたが、2018年10月末に突然、約5年間の歴史に幕を下ろしました。
農産物直配所をオープン。 自店で使う野菜の栽培を始めたオーナーの前川大輔さん。そこで生産者と知り合ったことから、地元産の野菜の美味しさを知ってほしい、生産者の販路拡大につなげたいと19年7月、「産直野菜ふくちマルシェ」をスタートさせました。それがランチ営業を終了した理由の1つでもあります。
最高の状態の地元産野菜。 ふくちマルシェが軌道に乗ったこともあり、満を持して22年10月にランチ営業を再開。そこに登場したんがこの「おやさいランチ」です。週替わりの料理をメインに、野菜の小鉢がタップリ5つも付いとります。顔だけやなく生産者の人柄までもを知り尽くした、ふくちマルシェで販売されとる旬のこだわり野菜で作るんでっせ。そらぁ素材の味と品質は間違いありませんわ。
味付けは化粧でいうたら薄化粧。 この日のメインは豚バラのポトフ、小鉢は左から人参のオーブン焼、大根のクリーム煮、ほうれん草のオムレツ、安納芋とベーコンのマヨ和え、ラディッシュとツナのサラダ。化学調味料を使わんと出汁を丁寧に取り、余計な手も加えてへん料理は、どれもごっつ優しい味。野菜そのものが持つ本来の味が引き出され、それが見事に生かされとります。
七色の顔を持つ料理。同じ野菜でも調理法が違えば、料理の味わいも変わります。イタリアン風になったり、韓国風になったり、中華風になったり・・・バラエティの豊かさには、いつもホンマに感心させられまっせ。「料理を食べて気に入ったら、ふくちマルシェで野菜を買って、家庭で調理法を取り入れてほしい」と前川さん。そうしたいんはヤマヤマやけど、カミさんやアタシの腕ではムリでんがな!
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