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 しかもフタがない


ヨシタケ シンスケ(筑摩書房)880円

 

 

子どもだけでなく、

大人にも人気の絵本作家

ヨシタケシンスケさん。


シンプルな絵とビビットな色づかい。

子どものちょっとしたクスリと笑える一コマや、

ホロリとする切なさの一言が

人気の理由なのでしょう。


そんな

ヨシタケシンスケさん。

実はデビュー作は絵本じゃないのです。


これは

絵本の種や創造の原点となる

アイデアスケッチを

そのまま本にしたスケッチエッセイ集です。


日常の一コマを切り取り、

妄想をふくらませる頭の中へようこそ。


くすっと笑えて、なぜかほっとする。


そんな先生の人柄が

にじみでたような最初の作品です。


ちなみに、

初版だけのしかけがございますので、

ぜひお早めにごらんくださいませ。

 

(2023.03.20)

 

 

 すしん


たなか ひかる(ポプラ社)1,540円

 

 

皆様はお寿司はお好きですか。

ハレの日やお休みには
家族で回転ずしという
ご家庭も多いのでは?

そんな人気のお寿司。

題材の絵本もけっこうあるんです。

さてこちらの絵本。

たくさんのお寿司が
「すしーん」と
絵本の中を駆け回ります。

それだけなのに
妙にクセになる不思議な絵本。

この作者、
お笑い芸人でもありまして、
言葉のチョイスが絶妙です。

「すしーん」
一度口にすると
やめられませんよ。

 

(2023.03.13)

 

 

 関西 花のおでかけ画


京阪神エルマガジン社 1,200円

 

 

3月に入り、暖かい日も増えてきました。


マスクの着用義務も緩和されることになり、

ちょっと開放された気分もありますね。


そんな春を感じるためのガイドブックです。


関西圏での花の名所をご紹介。


春でしたら

桜に菜の花。


花ごとに名所を紹介していますので、

季節や好きな花から行きたいところを

ピックアップできます。


季節に合わせた

花の写真をながめるだけでも

心が浮き立ってきますね。


美しい花は

心の息苦しさを消してくれます。

この春は

暖かな陽光と花に会いに行きましょう。

 

(2023.03.06)

 

 

 小学生がたった1日で

 19×19までかんぺきに暗算できる本画


小杉 拓也((ダイヤモンド社)1,100円

 

 

みなさまは

計算は得意でしょうか?


小学生のお子さんがいるご家庭では、

子どもの宿題に頭を悩ますこともあるのでは?


そんな計算の強い味方がこちら。


なんと2ケタの計算が

「暗算」でできるようになるのです!


本当に?

そう思うかもしれません。


実は

かけ算には一定の法則があるのです。


そのしくみさえ覚えておけば、

どんな数のかけ算もパパっとできてしまうのです。


目からウロコの計算方法、

なんだか気になってきますよね?


ぜひぜひ

やり方を覚えて、

子どもさんに2ケタの計算を自慢しちゃいましょう。

 

(2023.02.27)

 

 

 図解 はじめての絵画


青柳 正規:監修(小学館)2,970円

 

 

世にあふれる「名画」たち。


上の本の表紙の

「モナリザ」などは、

本やテレビなどあらゆるところで

目にします。


そんな誰もが知っている名画ですが、

本物を見に行くのはなかなか大変。


そして、

美術書ははっきりいって「高い」。


そんな理由から

芸術を楽しむのは

ハードルが高くなってしまっています。


でも、

本来、芸術って楽しんでいいもの。

そんな希望を叶えるこちらの図鑑。


子ども向けの図鑑で定評のある

小学館の図鑑NEOシリーズから、

「絵画」をテーマに新発売。


こちらが

子どもだけではもったいないクオリティ。


フェルメールの真珠の耳飾りの少女は

印象的な瞳の秘密を

拡大して説明。


鳥獣戯画は

絵巻を見開きで連続で見れちゃいます。


知ってる絵画のアレコレとともに、

きっとアナタお気に入りの一枚が見つかります。

 

(2023.02.13)

 

 

 シナモンとガンパウダー


イーライ・ブラウン(東京創元社)1,320円

 

 

みなさんは食にこだわりはありますか?

特にグルメを気取ることはありませんが、
どうせ食べるならおいしいほうがいいもの。

そんな食への関心は、
時代も場所も、
どんな境遇であっても変わらないようで。

こちらの主人公、
なんと海賊船に拉致された料理人。

女船長は
「命が惜しければ最高の料理を作れ!」
と命令します。

無茶です。
なんたってここは海賊船の船の上。
イメージしていただくなら
映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」を
想像していただければ。

調理器具も調味料もなければ、
下手すると食糧すらもナシ。

さあ、料理人はどうするのか!

料理がつなぐ、
2人の関係もなかなかハラハラさせてくれます。

映画かアニメにしてほしい・・・。

 

(2023.02.06)

 

 

 ねこのおふろや


くさか みなこ(アリス館)1,650円

 

 

雪、降りましたね。

気温もぐっと下がって寒い日が続いています。

こんな日は
あったかい家でこたつにでも入って
本を読むに限ります。

なので、
読むだけで
あったまるような絵本をご紹介。


満月の夜にだけ開店する
ねこだけのお風呂屋さん。

ねこ専用だけあって、
そのこだわりはさすが。

ねこは熱いのが苦手ですから
湯加減はもちろんぬるめ。

毛がもふもふになるもふもふの湯や、
マタタビ湯なんてものも。

ブラッシングとマッサージをすませたら
湯冷めしないうちに帰りましょう。


幸せそうなねこの姿に
気持ちが温まります。

 

(2023.01.30)

 

 

 異常(アノマリー)


エルヴェ・ル・テリエ(早川書房)2,970円

 

 

語りたくても語れないそんな一冊。


決して

あらすじは検索しないでください。


殺し屋、ポップスター、売れない作家。

軍人の妻に女性弁護士。


語られるのは

共通点のなさそうな彼らの生活の一コマ。


ところが

彼らには共通点が。


巨大な乱気流に巻き込まれた

ニューヨーク行きの飛行機。


彼らはその乗客で

無事に生還した。


けれど、

事態はそれで終わりではなく・・・。



登場人物が出そろったところで、

驚愕の出来事が。


ミステリー化と思いきや、

事態はあれよあれよと

予想外の方向へ。


そして

登場人物たちも

それぞれ究極の選択を。


正直

・・・え、それでいいのか?

思わずツッコみました。


そして終わりは

何とも後味が・・・・。


ミステリ、SF、ホラー好きにオススメです。

 

(2023.01.23)

 

 

 大ピンチ図鑑


鈴木 のりたけ(小学館)1,650円

 

 

「ピンチはチャンスだ」

なんて言葉もありますが、
人生において
ピンチは何度もやってきます。

それは大人に限らず、
子どもにだってピンチはやってくる。

たとえば
「給食の牛乳をこぼしたら?」

そんなほほえましくも
当人には真剣なピンチの数々。

大ピンチ度となりやすさ度で分類して
対処法までばっちりです。

懐かしいピンチから
大人でもあるピンチに
大人もあるあると夢中になってしまいます。

ちなみに私のあるあるは
「ゲームの充電ができていなかった」
よくあるんですよね・・・。

身につまされながら笑っちゃう。
そんなゆかいな絵本です。

 

(2023.01.16)

 

 

 うさぎぴこん!


松橋 利光(アリス館)1,210円

 

 

2023年。
今年の干支はうさぎ。

そういうことで
うさぎの絵本です。

うさぎと一言でいっても、
その種類は実にさまざま。

長い耳に短い耳、たれた耳。

白に茶色に黒い毛。

ふっかふっかの毛玉のような
かわいいうさぎの写真がいっぱい。

鼻をひくひく、顔をごしごし、
遊んだ後はうとうとと・・・。

もう「かわいい」しかない絵本。

縁起物としていかがでしょうか?

 

(2023.01.10)

 

 

 天幕のジャドゥーガル①


トマトスープ(秋田書店)660円

 

 

今年も発表になりました。

「このマンガがすごい!2023」

そのオンナ編の第1位です。


時は13世紀。

イラン東部の町へやってきた

奴隷の少女のシタラ。


売られるのが嫌で

勉強を嫌がった彼女は、

奉公先の少年との出会いで、

「知識」は「武器」だと教えられる。


やがて、彼女はその武器で

大きな世界に立ち向かう・・・。


1巻ではまだ始まりですが、

彼女はやがて、

モンゴル帝国の後宮で、

知識を武器に

権謀術数と渡り合うことに。


そして彼女は、

当時最強のモンゴル帝国を

翻弄する「魔女」と呼ばれるまでになるのですが?


これだけでワクワクしますよね。

今では誰でも学問を学べますが、

昔は限られた人間しか

学べなかった時代。


学ぶことはそれだけに

大きな力だったのでしょう。


少女の立身物語、お楽しみください。

 

(2022.12.26)

 

 

 いろいろクリスマスツリー


おおで ゆかこ(アリス館)1,540円

 

 

もうすぐクリスマスですね。

子どもも大人も
なんだかワクワクする季節。

クリスマスに向けて、
準備も大忙しかもしれませんね。

そんな今にピッタリの絵本です。

かわいらしい動物たちの
クリスマスツリーってどんなだろう?

みんなが思い思いの
ツリーを作ります。

リスたちはドングリいっぱいのツリーを。

ペンギンたちは氷のすべり台のツリーを。

おさかなたちはなんと真珠のツリーを。

大好きがつまったツリーは
どれもこれもステキなものばかり。

こんなツリーなら
クリスマスまで毎日ワクワクです。

あなたのおうちの
ツリーはどんなですか?

 

(2022.12.19)

 

 

 われら闇より天を見る


クリス・ウィタカー(早川書房)2,530円

 

 

毎年この時期に発表になる
ミステリーのランキング。

「このミステリーがすごい」ほか
3種類のランキングにて、
海外部門の1位がなんといっしょ。

栄えある3冠に輝いた傑作がこちら。

アメリカの田舎町。
30年前の少女の死が、
住人をいまだ縛り付けていた。

そして、
事件関係者の帰還が、
あらたな悲劇を呼び寄せて…

父を知らず、
母と幼い弟と暮らす
少女ダッチェスが主人公。

自ら「無法者」を自称して
かなり口が悪いも、
弟のために懸命に生きてます。
ただ、良くも悪くもなんですけどね。

メインは少女の奮闘と成長ですが、
周りの大人たちの葛藤と後悔の物語でもあります。

タイトル通り、
だれもが30年前の事件の闇の中に閉じ込められたまま。

真実が明らかになるたび、
登場人物の印象が変わります。

そして迎える結末。

ハッピーエンドと捉えるかは
アナタ次第です。

 

(2022.12.12)

 

 

 ラブカは静かに弓を持つ


安壇 美緒(集英社)1,760円

 

 

先日、
出版社の営業さんと会う機会がありました。

「何かいい本ないですかね」

「これ、今オススメです!
今流行りのスパイで、チェロのお話なんです」

「・・・・ちょっと想像が追いつきません」

そんなやり取りで
仕入れたのがこちら。


音楽著作権侵害の調査で
ある音楽教室に潜入することになった橘。

橘は少年時代のトラウマで
チェロをやめてしまっていた。

しかし、
その音楽教室の講師の演奏に魅了されて…。

過去のトラウマに囚われた主人公が、
スパイという立場に葛藤しながらも、
音楽によって癒され、
自分を取り戻していく物語です。

静かに響くチェロのイメージが、
深海の景色と相まって、
心地よい静けさの中にいるようです。

ちなみに、
タイトルの「ラブカ」とは
深海に住むサメの名前。

静かな夜にじっくり読みたい一冊です。

 

(2022.12.05)

 

 

 桜木花道に学ぶ“超”非常識な生き方48


遠藤 段(総合法令出版)1,320円

 

 

12月3日。
スラムダンクの映画がいよいよ公開ですね。

SNSでもすごい話題で、
幅広い層の期待度の高さがうかがえます。

原作読んだ世代としては、
やっぱり気になりますしね。

そこで今回は、
スラムダンクを題材にしたビジネス書です。

主人公の桜木花道。

非常識で無鉄砲で非常識。
でも
常に全力で、
また努力することもできる男。

そんなところに
みんな惹かれたのではないでしょうか?

自分の個性を活かしながら、
チームに貢献するにはどうすればいいのか?

マンガのシーンを参考に、
人生に役立つ考え方を教えてくれます。

青春時代の熱を思い出しながら、
読み返せば新しい気づきがあるかもしれませんよ。

あと、兄弟本の
「安西先生の言葉」もオススメです。

 

(2022.11.28)

 

 

 ビックリマンチョコ激うま消費レシピ


主婦の友社 1,320円

 

 

ちょっとした空き時間に
ユーチューブをみることがあります。

そこでよく題材にされる
開封動画。

よくあるシールやカード付きのお菓子。
それについているカードの
レアものもしくは推しが出るまで、
ひたすら封を開けていくものです。

開ければ当然、
カードだけでなくお菓子も大量に。
ウエハースなんて湿気るから大変です。

だいたい
「スタッフでおいしくいただきました」
と字幕が入るのですが、
食べるの大変ですよね・・・。

そんな中、
やはり需要があるのでしょう、
ウエハースのおいしい消費法。
レシピ本の登場です。

昔からある食玩の王道。
ビックリマンチョコの消費レシピ集です。

懐かしのビックリマン。
子どものころ、シール目当てで買って、
お菓子食べないで親に怒られたことありませんか?

この本があれば即解決です。
マシュマロをはさんだり、チーズケーキの土台にしたり、
ウエハースがおしゃれでおいしいスイーツに早変わり。
これなら家族みんなが大喜び。

しかも、この本。
限定のビックリマンシールがついてます。
シールを楽しみ、ウエハースもおいしくいただく。

食品ロスなく、おまけも楽しみましょう!

 

(2022.11.21)

 

 

 ちとせ


高野 知宙(祥伝社)1,760円

 

 

京都を舞台とした
未発表の作品を募集する
京都文学賞。

中高生部門で
すごい作品が入賞しました。

舞台は明治5年の京都。
故郷の丹後で
天然痘にかかり、
失明の不安を抱えながら、
三味線を弾く少女ちとせ。

次第に閉じていく
三味線を通じて出会う人たちや
折々の季節を、
懸命に焼き付けていきます。

三味線で生きていくことを決意した
少女の葛藤と成長の物語。

その時代の京都の風景が
実に生き生きと魅力的に描かれています。

それで、
何がすごいって、
この作品、現役高校生が書きました。
しかも、
京都に住んでいません。

京都が大好きで、
その熱意で京都を調べに調べ上げて
この作品が生まれました。

「好き」を見つけた少女の
希望と熱量が込められた力作。

きっとアナタも背中を押されます。

 

(2022.11.14)

 

 

 新しい「田舎生活」のすすめ


蒲田 正樹(育鵬社)1,540円

 

 

いま「移住」がトレンドだそうです。

コロナ禍で
リモートワークが普及し、
都会に住まなくても
仕事できることに
みんなが気づいたせいもあるようです。

そんな中、
すぐお隣の綾部市が
移住先として注目されています。

著者自身も
取材でめぐりあった綾部市に
第2の拠点を置くほどの惚れこみよう。

なぜ
人は「綾部」に惹かれるのか?

綾部市に生まれ育って、
綾部から全国へ発信する人。

故郷の綾部に戻って起業する人。

自然や資源に魅力を感じて
綾部へ移住した人。

そんな様々な綾部好きは
どんな日常を送っているのか?

その充実した暮らしぶりを徹底取材。

もはや
都会に出て一旗揚げるは過去のこと。

チャンスはどこからでもつかめるようになりました。

自分の選んだ土地で、
仕事もプライベートも充実させる。

さあ、
アナタはどこを定住の地にしますか?

 

(2022.11.07)

 

 

 新装版 タイム・リープ(上)(下)


高畑 京一郎 KADOKAWA (上)693円 (下)682円

 

 

本には消費期限はありません。

令和の現在でも
明治に書かれた
夏目漱石の「こころ」など
多くの名作が
いまだに流通しています。

生み出された作品は
来るべき時に
復刊されることもあります。

そのため、
思いがけない再会もあるものです。

さて、こちらの作品。

ライトノベルの黎明期に発表され、
私がライトノベルを読み漁るキッカケの作品。
まさかの26年ぶりの復刊。

ある朝、女子高生の翔香は
昨日の記憶がなくなっていた。
日記には自分で書いた知らない文章。
「若松くんに相談しなさい」
半信半疑で
秀才の若松と真相を探すも、
どうやら
時間を移動しているようで・・・?

今なら
「君の名は」など
新海誠作品が
面白かったという方には
気に入っていただけるのでは。

時間移動の法則と、
それを利用した解決策が
実に見事に展開されます。

 

(2022.10.31)

 

 

 くまの子ウーフのたからもの


神沢 利子(ポプラ社)1,540円

 

 

「くまの子ウーフ」
覚えていますか?

小学校の国語の教科書。

長く定番でしたから、
読んだ方はかなりいるのでは?

ちょっととぼけた
ウーフの冒険に
ワクワクしたものです。

図書室にもシリーズが
おいてあったものです。

そんな
ウーフの物語、
なんと未発表作品が!

いちばん古い作品が
ついに絵本になりました。

秋の山で
どんぐりを見つけたウーフ。

拾い集めたものの、
ポケットに穴が開いていて、
落ちたどんぐりは
ネズミが持って行ってしまいます。

さて、そのどんぐりは・・・?

今の季節にぴったりのお話。

長い時を経ての再会。
ウーフが好きだった私たちが、
ウーフを知らない子どもたちへ
オススメしましょう。

 

(2022.10.24)

 

 

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